2【 水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の働き 】
⑴ 水溶性食物繊維 熟した果物や海藻などに多い
① 胆汁酸を体外へ排出し、
悪玉コレストロール(LDL)を減らす。
動脈硬化や脳梗塞、心臓病の予防
肝臓は血液の中から不要になった
コレストロールを回収して胆汁を作り、
胆のうへ送ります。
そして胆のうは消化された食べ物の中に含まれる
脂肪分を分解するために胆汁を分泌します。
水溶性食物繊維はその胆汁にふくまれる
胆汁酸を食べ物と一緒に吸着して、
体外へ排せつしてくれます。
本来、仕事を終えた胆汁酸は
再び肝臓に循環します。
ところが、胆汁酸が体外へ排出されてしまう
と胆汁酸が不足してしまうので、
肝臓は血中からコレストロールを
取り入れて胆汁を作ります。
② 血糖値の上昇を緩やかにして糖尿病を予防する
水溶性の食物繊維は粘度が高いので、
一緒に食べた他の食べ物と混ざりあい
ゼリー状になって小腸までゆっくり進みます。
そのため血糖値の上昇を緩やかにして
結果的に糖尿病を防ぐことになります。
⑵ 不溶性食物繊維 野菜や穀物の外皮、茎、細胞膜など
① 水に溶けず、水を含んで体積の
数10倍になるため便のかさを
増やし排便をスムーズにする。
② 便が早く排出されるため、
大腸が有害物質にさらされる時間が
短くなりがんのリスクが軽減される。
③ 便の量が増えることで発がん物質の濃度が薄まる。
④ 食品添加物や農薬、ダイオキシンなどの
有害物質を吸着して排泄してくれる。
➄ 腸内の善玉菌を増やし悪玉菌を減らし、
腸内フローラを改善する。